易経（えききょう）は、中国の古代の哲学書であり、占いの基盤となっています。紀元前9世紀ごろに成立し、変化と固定の概念に基づいています。

易経は、64の卦（け）と呼ばれる図形から成り立っており、それぞれの卦は陰と陽の線で構成されています。これらの卦は、自然現象や人間関係など、あらゆる側面の象徴と考えられており、相談者が特定の問題や状況について洞察を得るのに使用されます。

易の基本原則は、変化と相互関係です。すべてのものは常に変化し続け、すべては互いに影響を与え合っています。

易経は、この原則を反映した書物です。易経には、陰陽、五行などの重要な概念が含まれており、宇宙全体と個人の運命とのつながりを強調しています。

卦（け）は、易経の基本的な構成要素です。6本の線から構成され、それぞれが陰または陽を表します。　

八卦（はっけ）とは、易の基本となる要素で、「乾・兌・離・震・巽・坎・艮・坤」の8つの卦から成り立っています。それぞれの卦は、自然の力や原則を象徴しており、陰陽や五行の理念が組み込まれています。これらの卦は、太極図とも呼ばれる円形の図に配置され、相互に関連しています。

六十四卦（ろくじゅうよんけ）は、八卦を2進法で組み合わせて生成された64の異なる卦の集合です。それぞれの卦は、特定の状況や出来事を表しています。

周易（しゅうえき）は、中国古代の典籍である「易経」に基づく占術です。易経は主に卦辞（こうじ）や爻辞（かじ）と呼ばれる文章から成り立ち、卦と呼ばれる記号が重要な要素です。卦には「陽爻」と「陰爻」があり、これらが組み合わさって八卦（乾・兌・離・震・巽・坎・艮・坤）が形成されます。六十四卦はこれらの八卦が組み合わさってできたもので、占いや予測に用いられます。

断易（だんえき）は易の名を持つ占術の一つで、五行思想に基づいています。易卦の爻に十干十二支を加え、五行（木・火・土・金・水）の相克や相生によって吉凶を占うものです。易の原理に基づく占いで、陽と陰、五行のバランスが吉凶に影響を与えるとされています。断易は易の理論を応用した独自の占術であり、占い師が相談者の運勢や未来を予測する際に活用されます。

易と断易は、占いの中でも人気のある占術の一つです。特に、未来の予測や問題解決に役立つとされる点が魅力とされています。